○国土利用計画法第23条第1項に基づく土地取引に係る届出等に関する取手市事務処理要領

平成25年3月29日

告示第76号

(趣旨)

第1条 この要領は,国土利用計画法(昭和49年法律第92号。以下「法」という。)第23条第1項に基づく土地取引に係る届出等に関する事務処理について必要な事項を定めるものとする。

(届出書の受理及び不受理)

第2条 市長は,法第23条第1項の規定に基づき,土地売買等届出書(様式第1号。以下「届出書」という。)及び添付図書各1部の提出を受けた場合は,速やかに別表第1により形式審査を行い,適正な形式を具備していると認めるときは,これを受理するものとする。この場合において,届出期限が契約締結後2週間以内であることを勘案し,利用目的が空欄の場合等届出書に重大な支障がない限りこれを受理するものとする。

2 市長は,前項の届出書に瑕疵があるときは,補正を求め,瑕疵のなくなった時点でこれを受理するものとする。

3 市長は,前2項の規定により届出書を受理したときは,届出書を提出した者(以下「届出者」という。)の求めにより,届出受理通知書(様式第2号)又は収受印を押印した届出書の写しを交付するものとする。

4 市長は,第1項の形式審査の結果,届出書に重大な支障がある場合は,不受理とし,届出者に届出書を返還するとともに,必要な事項を指導し再提出させるものとする。ただし,郵送による届出の場合は,届出不受理通知書(様式第3号)を添えて当該届出書を返還するものとする。

(関係法令との調整)

第3条 市長は,届出事案が農地法,都市計画法,森林法その他の法令の適用を受ける場合は,各法令を所管する団体又は担当課と十分に連絡調整を行うものとする。

(届出価格の分析)

第4条 市長は,届出された取引価格について相当な価格を算定し,これを取引価格と対比するものとする。この場合において,地価調査価格,地価公示価格等を相当な価格とみなすものとする。

(利用目的の審査)

第5条 市長は,届出された利用目的について,次に掲げる事項に留意し,別表第2により審査するものとする。

(1) 利用目的の審査の範囲は,次に定めるところによる。

 既に取得している土地又は今回取得した土地を含め全体の土地に係る利用目的について審査するものとする。

 届出書に記載されている事項について審査し,施設の配置,施設の設計等技術的な内容は,審査の範囲に含めないものとする。

(2) 利用目的が法第24条第1項に規定するその他の土地利用に関する計画(以下「土地利用計画」という。)に適合するか否かは,次に定めるところにより判断するものとする。

 土地利用計画は,法令(条例を含む。)に基づく特定の地域において,その区域内の土地について一定の利用を促進し,又は禁止等をしている計画(公表された計画に限る。)とする。この場合において,その名称に計画が付いている必要はないが,実態的な規制基準として内容が明確化されていなければならない。

 土地利用計画への適合性の判断については,特に次に掲げる事項について留意するとともに,法令による許可基準等を考慮し,個々の事案に係る土地の利用目的が土地利用計画に及ぼす影響等を総合的に勘案して行わなければならない。

(ア) 個別の法令,通達等による規制基準等に適合しているが,公的整備事業化の見通し,周辺の土地利用の動向等に照らし不適当であり,当該土地を含む周辺の地域の適正かつ合理的な土地利用を図るために著しい支障があると認めるときは,関係課の意見を踏まえ総合的に判断するものとする。

(イ) 利用目的を持たない土地取引等であっても,法令等により特定の土地利用が義務付けられている場合は,積極的に阻害していると認定することができる。

(利用目的の変更指導)

第6条 市長は,届出書の内容が法第24条第1項の規定による勧告の対象となる場合は,国土利用計画法の届出利用目的変更指導について(様式第4号)及び利用目的指導表(様式第4号の2)により,届出者に通知するものとする。

2 前項の通知を受け,利用目的の変更を行おうとする届出者は,自ら届出書を訂正し,又は土地売買等届出書記載内容訂正願(様式第5号)の提出により市長による届出書の訂正を求めることができる。

(助言)

第7条 市長は,第5条の審査の結果,土地利用計画に適合しないものと判断した場合又は公共施設若しくは公益的施設の整備上若しくは周辺の自然環境の保全上の観点から不適当であると認める場合は,助言書(様式第6号)により届出者に対し必要な助言を行うことができる。

(勧告)

第8条 市長は,第5条の審査の結果,法第24条第1項の規定による勧告を行う必要があると認めるときは,勧告に係る意見聴取書(様式第7号)により茨城県土地利用審査会に意見を求めるものとする。

2 市長は,前項の意見を踏まえ,勧告を行う必要があると認めるときは,勧告書(様式第8号)により届出者に対し勧告を行うものとする。

3 市長は,前項の勧告を行ったときは,勧告に基づいて講じた措置について,報告書(様式第9号)により報告を行うことを届出者に対し求めるものとする。

4 市長は,前項の報告を受け,勧告に基づいて講じた措置が終了したときは,勧告書及び報告書の写しを茨城県に送付するものとする。

(勧告をしない旨の確認)

第9条 届出者は,第5条の審査の結果,勧告を行わない旨を確認しようとするときは,不勧告通知書送付依頼書(様式第10号)により,市長に依頼するものとする。

2 市長は,前項の依頼を受けたときは,不勧告通知書(様式第11号)により届出者に通知するものとする。

(公表)

第10条 市長は,勧告を受けた者がその勧告に従わない場合は,必要に応じ勧告に従わない旨及び勧告の内容について,茨城県及び関係都道府県並びに関係市町村にその内容を通知するとともに,新聞,ラジオ等の広報手段を通じ,一般に公表するものとする。

(電算システムへの入力及び県への報告)

第11条 市長は,届出書に係る処理が完了したときは,速やかに土地取引規制実態統計処理システムへの入力を行うとともに,茨城県に報告するものとする。

この要領は,平成25年4月1日から施行する。

(令和4年告示第75号)

この要領は,令和4年4月1日から施行する。

別表第1(第2条関係)

届出書記載内容チェック項目一覧

届出書(様式第1号)の各欄に記載がない場合は,下記要領によりチェックし,必ず記載が必要である欄以外の欄については,該当事項の有無を確認し,該当事項のない場合は「該当なし」と記載させること。

なお,契約年月日は,添付図書の土地の売買等の契約書の写しの年月日と一致すること。

項目

チェック項目

備考

標題部

年月日

1 必ず記載があること。

2 持参の場合は提出日と同じであること。

 

当事者

住所

必ず記載があること。丁目,番地,号まで記載されていること。

 

氏名

1 必ず記載があること。

2 法人の場合は,その名称及び代表者の氏名が記載されていること。

3 共有の場合は,代表者の氏名が記載されており,他○名との記載があること。この場合,別紙に他の共有者全員の住所,氏名が記載されていること。

なお,共有者の一部がその者の所有に係る共有持分のみを移転する場合には,当該移転の当事者となる者の記載のみで差し支えないこと。

記載が別紙に及ぶ場合は届出書と別紙の間に契印が押してあることが望ましい。

担当者

1 当事者が法人の場合又は代理人による届出の場合は記載があること。

2 代理人による届出の場合は代理人である旨の記載があり,代理権の存在を証する書面が添付されていること。

 

電話

 

記載がないときは連絡方法を確認すること。

代理人による届出の場合は代理人の電話であるか確認すること。

前文

権利の内容,移転又は設定の別のいずれかに○印が付されていること。

二つ以上に○が付されていても差し支えないこと。

1 土地に関する事項

所在

登記簿

町又は字

1 地番ごとに必ず記載があること。

2 仮換地である場合はその旨及び従前地がその下にかっこ書きされていること。

 

地番

住居表示

 

在否を確認すること。

地目

登記簿

1 必ず記載があること。

2 記載内容は,次に掲げるものに限られること。

田,畑,宅地,学校用地,鉄道用地,塩田,鉱泉地,池沼,山林,牧場,原野,墓地,境内地,運河用地,水道用地,用悪水路,ため池,堤,井溝,保安林,公衆用道路,公園,雑種地

 

現況

1 必ず記載があること。

2 上記の地目区分に準じて記載されていること。

 

面積

登記簿

(m2)

必ず記載があること。ただし,実測の欄に記載があるときは記載がなくて差し支えないこと。

 

実測

(m2)

測量士若しくは土地家屋調査士の測量に係る実測面積又は丈量図等により求めた実測面積が知れているときのみ記載があること。

共有に係る権利の移転又は設定の場合は,全体面積及び持分割合が記載されていること。

1 各地番の面積を合計した数字と一致すること。

2 共有持分に係る設定又は移転である場合は,全体面積に持分割合を乗じた数字であること。

 

利用の状況

必ず記載があること。

(例えば,水田,住宅地,工場用地,山林)

 

移転又は設定に係る権利以外の権利

所有権

所有者の住所

1 標題部の前文で地上権,賃借権,又はその他に○が付されている場合に記載があること。

2 標題部の前文で所有権にのみ○が付されている場合は記載がないこと。

ただし,共有者の一部がその者の共有持分のみを移転する場合は記載があること。

共有者が多数の場合は○外何名と書いて差し支えない。

所有者の氏名

所有権以外の権利

種別

標題部の前文で○が付されている権利以外の権利(所有権は除く。)が記載されていること。その主なものは次のとおりである。

地上権,賃借権,地役権,入会権,抵当権,質権

届出に係る土地に現に存し,かつ,権利の移転又は設定後においても引き続き存続することとなるものについてのみ記載が必要であること。

内容

1 「種別」の欄に記載がある場合には記載があること。

2 権利の存続期間(地上権,賃借権,地役権),地代の額(地上権,賃借権),被担保債権額(抵当権,質権),地役権の目的(地役権)等の記載があること。

地役権の目的は,通行,冠水等が主なものであること。

権利者の住所

「種別」「内容」の欄に記載がある場合には記載があること。

 

権利者の氏名

2 土地に存する工作物に関する事項

種類

1 届出に係る土地に関する権利の移転又は設定と併せて権利の移転又は設定が行われる工作物がある場合に記載があること。

2 地番に対応した記載であること。

3 例えば,住宅,倉庫,鉄塔,杉林等の記載であること。

1 工作物等があっても届出に係る土地に関する権利の移転又は設定と併せて権利が移転又は設定されない場合は「その他参考となるべき事項」の欄に記載してあること。

2 一つの地番に複数の工作物の記載があっても差し支えないこと。

概要

1 「種類」の欄に記載がある場合に記載があること。

2 建築物その他の工作物である場合は,面積,構造,新築年月日が記載されていること。

3 木竹である場合は植栽面積又は本数,樹種,樹齢が記載されていること。

(樹種は,スギ,ヒノキ,カラマツ,マツ,その他の針葉樹,その他の広葉樹の区分であること。)

 

移転又は設定に係る権利

種別

1 「種類」の欄に記載がある場合に記載があること。

2 権利の名称が記載されていること。その主なものは次のとおりである。

所有権,賃借権,抵当権

 

内容

1 「種別」が所有権である場合には記載がないこと。

2 所有権の存続期間(賃借権),賃料の額(賃借権),被担保債権額(抵当権)等の記載があること。

 

移転又は設定に係る権利以外の権利

所有権

所有者の住所

1 「移転又は設定に係る権利」の「種別」が所有権の場合は記載がないこと。

2 「移転又は設定に係る権利」の「種別」が所有権以外の場合は記載があること。

 

所有者の氏名

種別

1 「移転又は設定に係る権利」の「種別」欄に記載されている権利以外の権利(所有権を除く。)がある場合のみ記載があること。

2 その主なものは次のとおりである。

賃借権,抵当権,質権

 

内容

1 「種別」の欄に記載がある場合には記載があること。

2 所有権の存続期間(賃借権),賃料の額(賃借権),被担保債権額(抵当権,質権)等の記載があること。

 

権利者の住所

「種別」「内容」に記載がある場合には記載があること。

 

権利者の氏名

3 移転又は設定に係る土地に関する権利の内容に関する事項

移転又は設定の態様

1 必ず記載があること。

2 売買,地上権,賃借権の設定,代物弁済予約,交換等登記原因の区分による記載であること。

 

地上権又は賃借権の場合

存続期間

1 標題部の前文で地上権又は賃借権に○が付されている場合記載があること。

2 標題部の前文で所有権のみに○がされている場合には記載がないこと。

3 記載がある場合には「○年○月」と記載されていること。

4 「移転又は設定の態様」が地上権設定,賃借権設定の場合は「存続期間=残存期間」であること。それ以外の場合は「存続期間≧残存期間」であること。

期間の定めのない地上権,賃借権もありうるので,この欄に記載がないときは確認すること。

残存期間

堅固,非堅固の別

1 標題部の前文で地上権又は賃借権に○が付されている場合,堅固,非堅固のいずれかが記載されていること。

2 標題部の前文で所有権のみに○がされている場合には記載がないこと。

建物の所有を目的とするものに限り記載があること。

地代

1 標題部の前文で地上権又は賃借権に○が付されている場合,堅固,非堅固のいずれかが記載されていること。

2 標題部の前文で所有権のみに○がされている場合には記載がないこと。

地上権の場合は地代がない場合もあるので記載がないときは確認すること。

特記事項

 

記載がない場合は,地上権又は賃借権の登記の有無,地代の変更についての協議の期限の特約,原状回復義務の有無について確認すること。

4 対価額等に関する事項

土地に対する対価の額等

地目

(現況)

1 必ず記載があること。

2 「土地に関する事項」の「地目(現況)」と同一であること。

記載が別紙になされている場合は,届出書と別紙の間に契印が押してあることが望ましい。

面積

(m2)

1 必ず記載があること。

2 各番号毎の面積の和が計の面積と等しいこと。

 

合計

(m2)

単価

(円/m2)

1 必ず記載があること。

2 各番号毎に単価が「対価の額」÷「面積」に等しいこと。

3 平均の数字が「対価の額の計」÷「面積の計」に等しいこと。

端数処理による僅少な差異があるのは差し支えないこと。

小数点以下は切り上げてあること。

平均

(円/m2)

対価の額

(円)

1 必ず記載があること。

2 各番号毎の金額の和が計の金額と等しいこと。

 

合計(円)

工作物等に関する対価の額等

種類

「土地に存する工作物等に関する事項」の「種類」の欄に記載がある場合に記載があり,それと同一の記載であること。

 

対価の額

(円)

1 「種類」の欄に記載がある場合に記載があり,その種類に対応した記載がなされていること。

2 各番号毎の金額の和が計の金額と等しいこと。

 

(円)

実測精算

有無のどちらかに必ず○が付されていること。

 

5 土地の利用目的等に関する事項

利用目的

用途等

1 用途及び土地選定の理由について,必ず記載があること。

2 用途は,例えば,住宅,工場,ゴルフ場,植林,担保目的,資産保有等の記載があること。

3 住宅団地の場合は建設予定戸数,マンションにあっては階数等の記載があること。

 

利用目的に係る土地の所在

必ず記載があること。

添付図書により,当該届出に係る土地が含まれていることを確認すること。

利用目的に係る土地の面積(m2)

1 必ず記載があること。

2 「対価の額等に関する事項」の「面積(m2)」の計の面積と同じであるか,又はそれより大きいこと。

 

利用の現況の変更

有無のどちらかに必ず○が付されていること。

 

利用計画の概要

人口面率

届出土地の面積に占める樹林地,草地,水辺地,岩石地及び砂地(農地,採草放牧地及び芝生,庭園木等の植栽された土地を除く。)以外の土地の面積の割合の現況と計画を○%→○%の如く記載すること。

整地,植栽など人の手が加えられ,自然のままの状態でない土地(=人工面)の比率を指す。

人工面の面積÷届出土地面積

計画人口

用途等が住宅団地等の場合は想定人口,工場用地等の場合は計画従業員数,レクリエーション施設の場合は,計画入込者及びその後にかっこ書きで従業員数等の別が記載されていること。

 

その他

 

必要に応じて,条例等による審査,公共公益施設の自己負担による有無及び概況について確認すること。

6 その他参考となるべき事項

1 「移転又は設定の態様」が交換の場合,被交換の土地の所在,地番,面積等が記載されていること。

2 当事者双方の業種が記載されていること。

1 営業補償料・移転料,建物撤去費等届出に係る届出売買等の契約と一体とみなされる支出を内容とする契約の存否について確認すること。

2 届出に係る土地を含む一団の土地の中に事前確認申請に係る土地の存否を確認すること。

3 開発許可の見通しを確認すること。

添付書類

必要な添付図書が添付されていること。

1 位置図

土地の位置を明らかにした縮尺5万分の1以上の地形図

2 周辺状況図

土地及びその付近の状況を明らかにした縮尺5千分の1以上の図面(住宅地図,都市計画図等)

3 形状図

土地の形状を明らかにした図面(公図写,地積測量図写等)

※一団の土地については,一団の土地全体の公図写等を添付すること。

4 土地売買等の契約書の写し

契約年月日,両当事者,対価の額,土地面積等が明らかなもの。

5 その他

・委任状

代理人による届出の場合,添付する。

・実測求積図

実測売買で,実測求積図がある場合のみ添付する。

 

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国土利用計画法第23条第1項に基づく土地取引に係る届出等に関する取手市事務処理要領

平成25年3月29日 告示第76号

(令和4年4月1日施行)