○取手市都市下水路管理条例
平成25年3月26日
条例第19号
取手市都市下水路管理条例(昭和43年条例第63号)の全部を改正する。
(趣旨)
第1条 この条例は,都市下水路の基準,管理その他の事項に関し,下水道法(昭和33年法律第79号。以下「法」という。)その他の法令に定めるもののほか,必要な事項を定めるものとする。
(1) 都市下水路 法第2条第5号に規定する都市下水路をいう。
(2) 排水施設 法第2条第2号に規定する排水施設をいう。
(排水施設の構造に関する技術上の基準)
第3条 法第28条第2項に規定する条例で定める都市下水路の排水施設(これを補完する施設を含む。)の構造に関する技術上の基準は,次のとおりとする。
(1) 堅固で耐久力を有する構造とすること。
(2) コンクリートその他の耐水性の材料で造り,かつ,漏水及び地下水の浸入を最少限度のものとする措置が講じられていること。ただし,雨水を排除すべきものについては,多孔管その他雨水を地下に浸透させる機能を有するものとすることができる。
(3) 屋外にあるもの(生活環境の保全又は人の健康の保護に支障が生ずるおそれのないものとして規則で定めるものを除く。)にあっては,覆い又は柵の設置その他下水の飛散を防止し,及び人の立入りを制限する措置が講じられていること。
(4) 下水の貯留等により腐食するおそれのある部分にあっては,ステンレス鋼その他の腐食しにくい材料で造り,又は腐食を防止する措置が講じられていること。
(5) 地震によって下水の排除及び処理に支障が生じないよう,地盤の改良,可撓継手の設置その他の規則で定める措置が講じられていること。
(6) 排水管の内径及び排水渠の断面積は,規則で定める数値を下回らないものとし,かつ,計画下水量に応じ,排除すべき下水を支障なく流下させることができるものとすること。
(7) 流下する下水の水勢により損傷するおそれのある部分にあっては,減勢工の設置その他水勢を緩和する措置が講じられていること。
(8) 暗渠その他の地下に設ける構造の部分で流下する下水により気圧が急激に変動する箇所にあっては,排気口の設置その他気圧の急激な変動を緩和する措置が講じられていること。
(9) 暗渠である構造の部分の下水の流路の方向又は勾配が著しく変化する箇所その他管渠の清掃上必要な箇所にあっては,マンホールを設けること。
(10) ます又はマンホールには,蓋(汚水を排除すべきます又はマンホールにあっては,密閉することができる蓋)を設けること。
(適用除外)
第4条 前条の規定は,次に掲げる都市下水路については,適用しない。
(1) 工事を施行するために仮に設けられる都市下水路
(2) 非常災害のために必要な応急措置として設けられる都市下水路
(維持管理に関する技術上の基準)
第5条 法第28条第2項に規定する条例で定める都市下水路の維持管理に関する技術上の基準は,次のとおりとする。
(1) しゅんせつは,1年に1回以上行うこと。ただし,下水の排除に支障がない部分については,この限りでない。
(2) 排水施設を補完する施設のうち,河川その他の公共の水域又は海域から当該排水施設への逆流を防止するために設けられる樋門又は樋管があるときは,当該樋門又は樋管の点検は,1年に1回以上行うこと。
(行為の禁止)
第6条 何人も,都市下水路に関し,次に掲げる行為をしてはならない。
(1) 都市下水路を損傷し,又は汚損すること。
(2) 都市下水路に廃棄物(廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和45年法律第137号)第2条第1項に規定する廃棄物をいう。),土石,砂れき,竹木その他これらに類するものを堆積し,又は投棄すること。
(3) 前2号に掲げるもののほか,都市下水路の保全又は利用に支障を及ぼすおそれのある行為をすること。
(行為の許可)
第7条 法第29条第1項の許可を受けようとする者は,次に掲げる図面を添えて市長に申請し,許可を受けなければならない。許可を受けた事項を変更しようとする場合も,また同様とする。
(1) 施設又は工作物その他の物件(以下「物件」という。)を設ける場所を表示した平面図
(2) 物件の配置及び構造を表示した図面
(許可を要しない軽微な変更)
第8条 法第29条第1項の条例で定める軽微な変更は,同項の許可を受けて設けた物件(地上に存する部分に限る。)のうち,都市下水路の施設の機能を妨げ,又はその施設を損傷するおそれのないものに対する添加であって,同項の許可を受けた者が当該物件を設ける目的に付随して行うものとする。
(占用の許可)
第9条 都市下水路の敷地又は施設に物件(以下「占用物件」という。)を設け,継続して都市下水路の敷地又は施設を占用しようとする者は,市長に申請し,許可を受けなければならない。ただし,占用物件の設置について法第29条第1項の許可を受けたときは,当該許可をもって占用の許可とみなす。
2 前項の規定による許可(以下「占用の許可」という。)の期間は,規則で定める。
3 占用の許可を受けた者(以下「占用者」という。)は,当該許可に係る事項を変更しようとするときは,市長の許可を受けなければならない。ただし,前条に規定する軽微な変更については,この限りでない。
4 市長は,占用の許可又は前項の規定による変更の許可(以下「占用の許可等」という。)をする場合において,都市下水路の管理又は利用のため必要があると認めるときは,当該許可に必要な条件を付することができる。
(占用者の注意義務等)
第10条 占用者は,その占用に係る都市下水路について必要な注意を払い,当該都市下水路の機能及び構造又はその利用に支障が生じないようにしなければならない。
2 市長は,必要と認めるときは,占用者に対し都市下水路に係る管理又は利用の状況について報告を求めることができる。
(使用料)
第11条 占用者は,使用料を納付しなければならない。
2 使用料の額及び徴収方法については,取手市法定外公共物管理条例(平成14年条例第13号)の規定を準用する。
3 市長は,公益上必要がある場合その他特別の理由があると認める場合は,使用料を減額し,又は免除することができる。
4 占用者が既に納付した使用料は,返還しない。ただし,市長が特別の理由があると認める場合にあっては,その全部又は一部を返還することができる。
(原状回復)
第12条 占用者は,次の各号のいずれかに該当するときは,速やかに都市下水路を原状に回復し,市長にその旨を届け出るとともに,当該都市下水路について検査を受けなければならない。ただし,市長が原状に回復する必要がないと認める場合にあっては,この限りでない。
(1) 占用の許可の期間が満了したとき。
(2) 占用を終了し,又は廃止したとき。
(3) 次条の規定により占用の許可が取り消されたとき。
(1) この条例の規定に違反した者
(2) 第9条第4項の規定により占用の許可等に付した条件に違反した者
(3) 偽りその他不正の手段により占用の許可等を受けた者
(1) 都市下水路に関する工事のためやむを得ない必要が生じたとき。
(2) 都市下水路の保全又は一般の利用上著しい支障が生じたとき。
(3) 前2号に掲げるもののほか,都市下水路の管理上の理由以外の理由に基づく公益上やむを得ない必要が生じたとき。
(地位の承継)
第14条 相続人,合併又は分割により設立される法人その他の占用者の一般承継人(分割により設立される法人に対する承継の場合にあっては,占用の許可等に係る一切の権利及び義務を承継する法人に限る。)は,被承継人が有していた当該許可に基づく地位を承継する。
2 前項の規定により地位を承継した者は,その承継の日から30日以内に市長にその旨を届け出なければならない。
(権利の譲渡等の禁止)
第15条 占用者は,占用の許可等に基づく権利を他人に譲渡し,貸し付け,又は担保に供してはならない。
(費用負担の義務)
第16条 この条例の規定による処分又は措置による義務を履行するために必要な費用は,当該義務を負う者が負担しなければならない。ただし,第13条第2項の規定により処分又は措置を受けた場合にあっては,この限りでない。
(委任)
第17条 この条例に定めるもののほか,この条例の施行に関し必要な事項は,規則で定める。
付則
この条例は,平成25年4月1日から施行する。
付則(令和4年条例第12号)
この条例は,公布の日から施行する。