○取手市消防通信業務要綱
平成28年4月1日
消本告示第3号
取手市消防通信業務要綱(平成元年消防本部告示第6号)の全部を改正する。
(趣旨)
第1条 この要綱は,取手市消防通信規程(平成28年消防本部訓令第8号。以下「規程」という。)の施行に関し,必要な事項を定めるものとする。
(定義)
第2条 この要綱において使用する用語は,規程において使用する用語の例による。
(管理責任者の責務)
第3条 規程第5条第1項第3号に規定する管理台帳等は,通信設備管理台帳(様式第1号)とする。
2 通信取扱者は,各署所の勤務編成表に基づく毎日の勤務体制を,勤務体制報告書(様式第2号)に記録し,管理責任者へ報告するものとする。
(通信設備の点検)
第4条 規程第6条第5号に規定する点検は,定期点検及び臨時点検とする。
2 定期点検は,次のとおりとする。
(1) 毎日点検 毎朝の勤務交代時に,毎日点検表(様式第3号)により通信取扱者が行う。
(2) 保守点検 保守業務委託契約に基づく当該契約の受託者が定期的に行う。
3 臨時点検は,臨時点検表(様式第4号)により,通信取扱者が次に掲げるときに実施するものとする。
(1) 震度4以上の地震が発生し,通信設備に障害が生じるおそれがあると認めるとき。
(2) 落雷その他の自然災害が発生し,通信設備に障害が生じるおそれがあると認めるとき。
(3) 前2号に掲げるもののほか,管理責任者が必要と認めるとき。
(通信記録)
第5条 規程第6条第6号に規定する通信記録は,次のとおりとする。
(3) 救急指令は,救急通信記録(様式第7号)に記録する。
(指揮局の指定)
第7条 規程第9条第2項に規定する指揮局等は,指揮権限者が出動計画に組み込まれている車載型移動局から指定することを原則とする。ただし,災害現場の状況等により車載型移動局から指定することが困難な場合は,この限りでない。
(消防通信要領等)
第8条 消防通信において必要と認めるときは,規程第10条に規定する通話表のほか,別に定める通信略語を用いて行うものとする。
2 消防通信の通信要領は,茨城消防救急無線・指令センター運営協議会消防通信等に関する要領(平成27年茨城消防救急無線・指令センター運営協議会茨指運協第39号。以下「指令センター通信要領」という。)別表第1に定めるもののほか,次に掲げるとおりとする。
(1) 送話は,前後の送話切れに注意し,簡明に行うこと。
(2) 自局に対する呼び出しであるかが判明しないときは,確実に判明するまで応答しないこと。
(3) 通話速度は,通常の会話を基準とすること。ただし,通話内容又は相手局の受信状態により適宜調整すること。
2 消防長は,新たに移動局等の識別信号を決定したときは,指令センターへ報告しなければならない。この場合において,指令センターへの報告は,指令センター通信要領第15条第2項に規定する報告書によるものとする。
(感明度)
第10条 消防通信の感明度(メリット)は,別表第2に定めるとおりとする。
(消防通信の方法の優先順位)
第11条 指令センターへの要請,報告等に関する消防通信の方法の優先順位は,別表第3に定めるとおりとする。
(共通波の基地局折返し)
第12条 指揮局等は,災害活動上共通波の基地局折返しを必要とするときは,その旨を指令局に要請することができる。
(チャネル切替の基準)
第13条 規程第15条第1項に規定する消防通信の混信及び輻輳を防止する必要があると認めるときとは,次に掲げる理由により,指定された周波数での消防通信に著しく支障があると認めるときとする。
(1) 消防本部内での複数の災害の発生
(2) 他消防本部からの応援要請
(1) 出動指令を無線以外の方法により行うことができないとき。
(2) チャネル切替その他の無線管制上の指示を緊急に行わなければならないとき。
(1) 水難事故,集団事故等が発生した場合に,現場報告及び支援情報通信が頻発するため,自消防本部において当該消防通信を管制する必要があると認めるとき。
(2) 規程第34条の規定による迂回措置を行ったとき。
(3) バックアップセンターで指令業務を行うとき。
(無線局の試験)
第16条 規程第19条第1項に規定する試験は,遠隔指揮局から移動局等に対し,毎日午前8時50分及び午後6時00分に活動波(取手1消及び取手2救)の定時試験通信を行うものとする。
2 規程第19条第2項に規定する同意に関する手続は,指令センター通信要領第23条第3項に規定する同意願をセンター長に提出することにより行うものとする。
3 震度4以上の地震が発生したときは,遠隔指揮局から各署所の卓上型固定移動局に対し活動波の臨時試験通信を行うものとする。
(無線局を使用した訓練)
第17条 規程第20条第1項に規定する同意に関する手続は,指令センター通信要領第24条第1項に規定する同意願をセンター長に提出することにより行うものとする。
2 規程第20条第2項に規定する報告は,指令センター通信要領第24条第3項に規定する報告書によるものとする。
(動態等の登録)
第18条 部隊は,車両運用端末装置により,次に掲げる事項を出動車両運用管理装置へ登録しなければならない。
(1) 車両の動態に関する事項
(2) 災害に対しての活動状況に関する事項
(3) 移動待機指令による移動待機先の本部署所等への到着状況に関する事項
2 車両の動態の種別及び登録契機は,別表第4に定めるとおりとする。
(医療情報共有システムへの登録)
第19条 通信取扱者は,情報共有端末装置により,医療機関の応需状況その他必要な情報を医療情報共有システムへ登録しなければならない。
2 前項の規定による登録は,毎日,おおむね午前9時及び午後6時に行うものとする。
3 救急隊は,帰署するまでに,次に掲げる事項を車両運用端末装置により医療情報共有システムへ登録しなければならない。
(1) 傷病者の収容に関する医療機関との交渉経過及びその結果に関する事項
(2) 傷病者の性別,氏名,年齢,生年月日,傷病程度等に関する事項
4 救急隊が前項の規定による登録を行えないときは,当該救急隊が帰署するまでに,通信取扱者が情報共有端末装置により医療情報共有システムへ登録するものとする。
(ヘルプ電話による災害点の確認)
第20条 通信取扱者は,規程第24条の規定による災害点の確認があったときは,直ちに応答するとともに,通報者と通信指令員との三者通話により,情報共有端末装置を用いて災害点を特定するものとする。
2 通信取扱者は,前項の規定による災害点の特定ができたときは,情報共有端末装置により災害点を通信指令員に報告しなければならない。
(予告指令の省略の基準)
第21条 規程第25条ただし書に規定する通信指令員が必要でないと認めたときとは,次の各号のいずれかに該当するときとする。
(1) 予告指令を行った災害の種別が変更となった場合に,当該予告指令と異なる災害種別の出動指令を行うとき。
(2) 規程第29条の規定により,繰上げが可能な部隊に出動指令を行うとき。
(3) 規程第30条の規定により,高次の出動規模の出動又は特命出動に関する出動指令を行うとき。
(出動指令)
第22条 規程第26条第1項の規定による出動指令は,無線又は有線を用い,音声合成装置により作成された音声(以下「合成音声」という。)又は肉声で行うものとする。
2 肉声による出動指令は,合成音声による出動指令の終了後,直ちに行うものとする。ただし,合成音声による出動指令を行うことができないときは,この限りでない。
(出動指令の確受方法)
第23条 規程第28条に規定する指令センターが指定する方法は,次に掲げるボタンを押すこととする。
(1) 署所端末装置の確受ボタン
(2) 車両運用端末装置の出動ボタン
2 規程第28条に規定する確受の報告は,肉声による付加情報の有無を確認するため,合成音声による出動指令の終了後,おおむね3秒程度が経過してから行うものとする。ただし,合成音声による出動指令を行うことができないときは,この限りでない。
付則
この要綱は,平成28年4月1日から施行する。
付則(令和4年消本告示第1号)
この要綱は,令和4年4月1日から施行する。
別表第1(第9条関係)
移動局等の識別信号法則
番号 | 移動局の機別種別 | 識別信号の法則 | |
1 | 車載型 | 【本部名】+【署所の名称】+【車両種別】+【署所ごとの車両種別における車両数に応じた1から連続する番号】 例:水戸市消防本部北消防署ポンプ車車載型移動局 1台目:みときたほんぶ1 2台目:みときたほんぶ2 | |
2 | 携帯型 | 車両種別ごとに編成された部隊の隊員が使用する携帯型移動局 | 【本部名】+【署所の名称】+【車両種別】+【署所ごとの車両種別における車両数に応じた101から連続する番号】 例:水戸市消防本部北消防署救急車携帯型移動局 1台目:みときたきゅうきゅう101 2台目:みときたきゅうきゅう102 |
本部署所等ごとの隊員が使用する携帯型移動局 | 【本部名】+【署所の名称】+【署所ごとの車両種別における車両数に応じた201から連続する番号】 例:水戸市消防本部北消防署救急車携帯型移動局 1台目:みときたきゅうきゅう201 2台目:みときたきゅうきゅう202 | ||
3 | 卓上固定型 | 【本部名】+【本部名又は署所名】+【こてい】+【署所ごとの卓上固定移動局数に応じた1から連続する番号】 例:水戸市消防本部北消防署卓上型固定移動局 1台目:みときたこてい1 2台目:みときたこてい2 | |
4 | 可搬型 | 車両種別ごとに編成された部隊の隊員が使用する可搬型移動局 | 【本部名】+【本部名又は署所名】+【車両種別名】+【署所ごとの車両種別における車両数に応じた501から連続する番号】 例:水戸市消防本部北消防署指揮車可搬型移動局 1台目:みときたしき501 2台目:みときたしき502 |
本部署所等ごとの隊員が使用する携帯型移動局 | 【本部名】+【署所の名称】+【署所ごとの車両種別における車両数に応じた601から連続する番号】 例:水戸市消防本部北消防署可搬型移動局 1台目:みときた601 2台目:みときた602 |
注 【本部名】に続いて【署所の名称】が重複する場合は前方に付した本部名を省略することができる。
別表第2(第10条関係)
消防通信の感明度(メリット)
感明度(メリット) | 受信状態 |
5 | 非常に明瞭に聞き取れる。 |
4 | 歪みが多少あるが,明瞭に聞き取れる。 |
3 | 音声が若干断続するが,通話内容は十分に聞き取れる。 |
2 | 音声が断続し,通話内容があまり聞き取れない。 |
1 | 通話内容がほとんど聞き取れない。 |
別表第3(第11条関係)
判断区分 | 報告等の方法の優先順位 |
災害現場での判断にて報告を行う場合 | 1 無線通信 指揮局等から無線通信により指令局へ報告等を行う。 2 内線電話又は一般加入電話(自消防本部経由) 1の方法により報告を行えない場合,出動部隊から本部署所等を経由して指令センターへ内線電話又は一般加入電話により報告等を行う。 3 携帯電話 1及び2の方法により報告等を行えない場合,出動部隊から指令センターへ携帯電話により報告を行う。 |
本部署所等での判断にて報告を行う場合 | 1 内線電話 本部署所等から指令センターへ内線電話により報告等を行う。 2 一般加入電話 1の方法により報告を行えない場合,本部署所等から指令センターへ一般加入電話により報告等を行う。 3 携帯電話 1及び2の方法により報告等を行えない場合,本部署所等から指令センターへ携帯電話により報告を行う。 |
別表第4(第18条関係)
1 車両の動態の種別
車両区分 | 動態の種別 | ||||
消防車 | 出動 | 現着 | 活動開始 | 活動終了 | 引揚 |
帰署 | 火勢鎮圧 | 鎮火 | 業務 | 整備 | |
出動可能 | 出動不能 | 位置送信 | 引揚(不) |
| |
救急車 | 出動 | 現着 | 車内収容 | 現発 | 病着 |
引揚 | 帰署 | 業務 | 整備 | 出動可能 | |
出動不能 | 位置送信 | 引揚(不) |
|
|
2 登録契機
動態の種別 | 登録契機 |
出動 | 出動したとき |
現着 | 災害現場に到着したとき |
活動開始 | 災害活動を開始したとき(放水を開始したとき) |
活動終了 | 災害活動を終了したとき(放水を終了したとき) |
車内収容 | 傷病者を救急車内に収容したとき |
現発 | 災害現場を引き揚げ,病院へ向かうとき |
病着 | 病院に到着したとき |
引揚 | 現場(又は病院)を引き揚げたとき,かつ,出動可能なとき |
帰署 | 署所に戻ったとき |
火勢鎮圧 | 火勢が鎮圧状態となったとき |
鎮火 | 火災が鎮火したとき |
業務 | 消防検査,警防調査等の災害出動以外で業務出向したとき |
整備 | 車両の故障,法定点検等により一定期間出動不能なとき |
出動可能 | 出動後から引揚までの間に,他の災害事案へ出動可能なとき |
出動不能 | 何らかの理由により出動不能なとき |
位置送信 | 携帯電話回線が不通状態のため,無線にて現在位置を送信するとき |
引揚(不) | 引揚後,帰署途上で,かつ,出動不能なとき |